― 認知症とロコモ(運動器症候群)の深い関係とは
高齢化が進む日本において、認知症対策は社会全体の大きな課題です。
一方で、見落とされがちなのが「運動機能の低下」との関係。
近年、
👉 運動器の衰え(ロコモティブシンドローム)と認知症には密接な関連がある
ことが、さまざまな研究や現場の実感から明らかになってきています。
認知症とは?増え続ける高齢者の課題
認知症は、記憶力や判断力などの認知機能が低下し、
日常生活に支障をきたす状態を指します。
- 65歳以上で有病率が急増
- 要介護・要支援の大きな原因
- 家族・社会への負担が大きい
しかし、認知症はある日突然発症するものではありません。
その前段階として、
**「身体活動量の低下」「外出機会の減少」**が起きているケースが非常に多いのです。
ロコモティブシンドローム(ロコモ)とは
ロコモとは、
骨・関節・筋肉・神経など運動器の障害により、移動機能が低下した状態を指します。
ロコモが進行すると、
- 歩くのが億劫になる
- 転倒・骨折のリスク増加
- 外出や人との交流が減る
結果として、活動量・刺激・社会参加が減少していきます。
なぜロコモが認知症リスクを高めるのか
ロコモと認知症をつなぐポイントは、主に次の3つです。
① 身体活動量の低下=脳への刺激低下
歩行や運動は、脳血流を増やし、
記憶・判断・注意力に関わる脳機能を活性化させます。
ロコモにより動かなくなると、
👉 脳への刺激も自然と減少します。
② 外出・社会交流の減少
移動が不安になると、
- 外出を控える
- 人と会わなくなる
- 会話や刺激が減る
これは、認知症の進行リスクを高める要因として知られています。
③ 転倒・骨折 → 要介護 → 認知機能低下
転倒や骨折をきっかけに要介護状態になると、
- 寝たきり
- 活動量の激減
- 環境変化による混乱
などから、認知機能が急激に低下するケースも少なくありません。
だから重要なのが「ロコモ検診」
ロコモ検診は、
将来の要介護や認知症リスクにつながる
運動機能の低下を“早期に見える化”する検診です。
ロコモ検診でわかること
- 筋力・バランス能力
- 歩行・立ち上がり動作
- 日常生活動作の低下兆候
👉 自覚症状が出る前にリスクを把握できます。
認知症対策は「脳」だけでなく「身体」から
これからの認知症予防は、
❌ 記憶力トレーニングだけ
⭕ 運動機能の維持・改善を含めた総合的対策
が重要です。
ロコモ検診を通じて、
- 自分の身体の状態を知る
- 早期に運動習慣を見直す
- 外出・社会参加を維持する
ことが、結果的に認知症リスク低減につながります。
企業・自治体・施設にとってのロコモ検診の価値
ロコモ検診は個人だけでなく、
- 企業の健康経営
- 自治体の介護予防施策
- 高齢者施設の重度化防止
にも直結する取り組みです。
👉 認知症になる前・要介護になる前に介入できる
👉 医療・介護費の抑制にもつながる
という大きなメリットがあります。
まとめ|認知症予防の第一歩は「動ける身体づくり」
認知症とロコモは、別々の問題ではありません。
「動けなくなること」
→「社会との接点が減る」
→「認知機能が低下する」
この流れを断ち切るために、
ロコモ検診は非常に有効なアプローチです。

